冬の養生

季節の養生と薬膳~冬の養生とアンチエイジング


寒くなってきました。今回は冬の養生とアンチエイジングのお話をしたいと思います。

薬膳のもととなる中医学では、「人間は自然の一部」と考えます。自然界の変化とともに人間の体も過ごしやすいように変化してきます。

例えば、冬は、外が寒いので、私たちは体表の毛穴をしめて、体のベクトルを内向きにして、体温を保とうとしいます。

夏は、反対にベクトルを外向きにして、体温を放出して熱のこもり過ぎを防いでいます。

「人間は自然の一部」ですから、私たちの体の中も自然界と同じことが起こってます。

今、外を見ると草木は枯れて、種となり、じっとして春に芽を出すためのパワーを蓄えてます。

つまり、私たちの体も今、できるだけ消耗をせずに、春に元気に芽を出す(=活動する)ための種にパワーを蓄える季節なのです。
そして、パワーを蓄える臓器は、五臓の中では腎臓です。

この腎臓は、人間の生命活動の一切とかかわるので、アンチエイジングの臓器とも言われています。しかし、腎は五臓の中では一番寒さに弱い臓器です。

なので、寒い冬にどれだけ腎を補い、パワーを蓄えたかが、アンチエイジングの鍵ともなります。

そして、その蓄えたパワーは、来年、1年、元気に過ごせるかどうかを左右するといっても過言ではありません。そんな大事な冬の薬膳を紹介します。

冬の薬膳・その1

パワーたっぷりの種を作るなら、種を食べましょう!

豆類・ナッツ類などはもちろんですが、芋類も種芋なので種になります。また卵もこれから生まれる種となります。

それらのものを積極的に食べましょう。

冬の薬膳・その2

腎を補うものを食べましょう。薬膳のもととなる五行理論では、腎の色は黒とされてます。

黒ゴマ、黒木耳、黒米、黒豆、海藻類、プルーン、レーズンなどの黒いものを積極的に食べましょう。

黒くないですが、腎を補うものは、栗、くるみ、カシューナッツ、カリフラワー、ブロッコリー、キャベツ、えび、牡蠣、クコの実、山芋などです。

種のものと、腎を補うものを使った、アンチエイジング薬膳レシピです。

◇薬膳レシピ・栗と黒豆ごはん
【材料】3~4人分
・米2合 ・昆布茶小さじ1.5
・甘栗(むいてあるもの)70g
・煎り黒豆大さじ1 ・クコの実 小さじ1
・黒ゴマ適宜

【作り方】
1.米を洗う
2.2合分の水を入れる
3.甘栗、煎り黒豆、クコをいれる
4.昆布茶を入れ、炊く
5.好みで黒ゴマをかける

冬の薬膳・その3

寒い冬は、陰陽でいうと、陰の季節です。陰の季節の養生は、陰のものを積極的に食べましょう。

中医学で言う陰のものとは、太陽に直接あたっていないものとなるので、土の中の根菜類。

中でも「冬の大根は病気をしない」言われてます。

また、土より下は陰となるので、水の中で生活する魚介類や海藻類。肉類だと豚肉が陰となります。

ただし、陰のものは、直接、陽があたってない分、体を冷やすものが多いので、じっくりと火をかけた調理方法でお召し上がりください。

冬に美味しいぶり大根も、陰の食材を使った冬の薬膳ごはんです。

一年の中で夜が一番長い冬。
これは、「たくさん寝なさい!」ということです。

冬の夜9時以降の入浴や夜更かしは、冷えや風邪やインフルエンザの原因ともなります。

種の中に悪いものが入り込んでしまうと、種から芽が出るとき(立春以降)に悪いものが出てきやすくなります。

花粉症など、春に体調を崩しやすい人は、入浴時間を早めたり、遅くなるなら足湯のみにしたり、いつもの就寝時間よりも、1時間でも30分でも早めて、特に冬の夜の過ごし方に、お気を付けくださいませ。

また寒いからと暖房をつけすぎたりするのは、体表を緩めすぎて、体温が出ていきかねません。

一枚多く着たり、ひざ掛けするなど、加熱よりも保温を心がけてくださいね。

三里あれんより

冬の一番のご褒美はずばり「睡眠」ですね!
良い睡眠が養生につながります。
しっかり塩風呂して、早めの就寝を~!!

著者プロフィール

萌木のり子
おうち食医R主宰・国際中医師・国際中医薬膳師

萌木のり子先生

2児の母。小さい頃、体が弱かった子どもたちの体質改善のために、中医学の勉強を始める。

『元気もキレイも毎日の生活から』をモットーに、毎日の食卓に無理なく気軽に取り入れられる薬膳を提案する。
自身や家族のからだの声を聴ける人になれるように、2013年から薬膳講座、おうち食医養成講座を開講。

現在、200名を超える会員様在籍。企業・自治体・幼稚園・大学など、各種団体で中医学・薬膳の講師として活動。
薬膳茶・薬膳メニューなどを監修販売(おうち養生研究所