妊娠中&産後の養生法とは?

特集

今回は、妊娠中・産後の養生のお話をします。

「私は、妊娠する予定もないし、授乳中でもないから関係ないわ」と言わず、全ての女性に読んでいただきたいコラムです。

もしかしたら今の不調は、産後の養生が十分でなく起こっていることかもしれませんし、妊活中の方、生理不順でお悩みの方も参考になさってください。

さて、薬膳のもととなる中医学では、女性に不可欠なのは「血」といわれています。そういう話をすると、「私、血の気だけは多いの!貧血検査で引っかかったこともないし」という人が必ずいますが(笑)、中医学でいう血とは、血と一緒に流れている栄養成分なども指すので、西洋医学の貧血検査で引っかからなくとも中医学的に血の少ない女性はたくさんいます。

また、睡眠不足、目や頭、気の遣いすぎ、心配事などがある時も、どこも出血していませんが、血が消耗します。

爪が欠けやすくないですか?
目がかすみませんか?
白髪や抜け毛が増えてませんか?
心配性ではないですか?
眠りが浅くないですか?
物忘れしやすくないですか?
足がつりやすくないですか?

これらは全て血が不足しているサインです。

血はとても栄養豊富なので、量も豊富で巡りもよければ、全身が潤い、肌や髪もつやつやします。

ところが、足りなくなると、目・爪・筋・髪・肌などあちこちに栄養不足のサインが現れたり、物忘れや不眠・不安感・ウツなど精神的に不安定になりやすくなります。

今回の妊娠&産後のお話も血がポイントとなります。

妊娠、出産、授乳と、この期間は女性が一生のうちで一番血を消耗するときだからです。

妊娠中の赤ちゃんの栄養は血なので、血が少ないママの赤ちゃんは、比較的小さい子が多いとされます。
小さい赤ちゃんは母乳を吸う力が弱く、飲みも悪かったりします。

また母乳も血でできています。血の少ないママの母乳は量が少ないばかりか、母乳の営養がダイレクトに赤ちゃんに行くため、ママが血が少ないと、赤ちゃんも便秘になったり、赤ちゃんにも血が不足します。

そして、血が少ない赤ちゃんは、眠りが浅いため、少しの物音でも起きてしまい、寝不足のママはますます血が不足する…という悪循環になりやすいのです。

また、産後、血の消耗が激しすぎたり、血の補い方が不十分だと、プレ更年期ともいわれますが、更年期の症状が早く出たり、閉経が早まったりの原因ともなります。

女性がいつまでも若々しくキレイでいられるために、血をしっかり補っていきましょう。

血を補う薬膳

血を補う食材は、トマト、ニンジン、赤みの肉・魚、などの赤い食材、黒豆、黒米、黒ゴマ、黒木耳、海藻類などの黒い食材といわれています。

これらの食材をさらに煮込む、蒸す、スープ、おかゆなどの水気の多い調理方法で召し上がってください。

特に授乳中や、更年期の女性はのどが渇きやすいです。

ガブガブ冷たいものを飲むよりも、これらの食材をお茶に入れたり、普段の食事を水気の多いものに変えるだけで喉の渇きもとれやすくなります。

普段の食材ですが、全て血を補う食材で作ったスープです。

全ての女性だけでなく、気や目を遣う男性にもオススメです。

◇血を補う薬膳スープ

【材料】3~4人分
・トマト1個
・ほうれん草50g
・黒きくらげ3g
・卵1個
・クコ小さじ1
・鶏がらスープの素 大さじ1と1/2
・水1L
・酒大さじ1
・塩・コショウ適宜(水溶き片栗粉)
・片栗粉大さじ1
・水大さじ1

【作り方】
1.黒きくらげを水で戻しておく
2.戻した黒きくらげ、トマト、ほうれん草を食べやすい大きさに切る
3.鍋に水と2とクコをいれ、鶏がらスープの素を入れ、酒をいれる
4.3の具が煮えたら、水溶き片栗粉をいれる
5.溶いた卵を、4に少しずつ入れる
6.塩・コショウで味をととのえる

中国では、「女性が元気でキレイでいるためには、1日3粒のナツメ」といわれる、ナツメも、血を補い、胃腸のパワーを補うので、胃腸の弱い人にもオススメです。

また、気持ちも安定させてくれるので、ウツ…とは言わないまでも、なんとなく元気がない、眠れない人にもオススメです。

また、毎日食べていたら生理が順調になってきた、便秘が改善したという人もいるので、気になる方は、ぜひお試しください。

そのまま食べてもいいですが、マグボトルに1粒のナツメを入れて、いつもお茶をいれるとほんのり甘味が美味しくなります。

また、視力も血を消耗させます。

特に妊娠中&産後のママは、これ以上の血の消耗を防ぐために、SNSのやり過ぎには注意してくださいね。

そして血を補うにはなによりも良質の睡眠を心がけてください。
血をしっかり補って、いつまでも元気で、キレイで若々しく過ごしましょう。

三里あれんより

妊活中の方も、妊娠中、出産後の方にも応用できる薬膳。
私も産後は漢方のスープを作って、早めに回復したいと思っています!

著者プロフィール

萌木のり子
おうち食医R主宰・国際中医師・国際中医薬膳師

萌木のり子先生

2児の母。小さい頃、体が弱かった子どもたちの体質改善のために、中医学の勉強を始める。

『元気もキレイも毎日の生活から』をモットーに、毎日の食卓に無理なく気軽に取り入れられる薬膳を提案する。
自身や家族のからだの声を聴ける人になれるように、2013年から薬膳講座、おうち食医養成講座を開講。

現在、200名を超える会員様在籍。企業・自治体・幼稚園・大学など、各種団体で中医学・薬膳の講師として活動。
薬膳茶・薬膳メニューなどを監修販売(おうち養生研究所

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